レーシック
レーシックでフラップ形成不全が起こった場合の対処は、それぞれの状況によって異なりますが、一般的にはフラップを作り直してレーシックを再び行うか、フラップを作ることが難しい場合はPRKを行うか、または手術自体を断念するしか有りません。レーシックのフラップはできるだけ薄いほうが重度の近視も治せますので、ボーマン膜を残しながら、可能な限り薄く作るほうが有利です。しかし、50ミクロンの位置にあるボーマン膜を失わずにフラップをできるだけ薄く作るには限界があります。フラップの厚さはカーブだけでなく、眼圧や角膜自体の大きさにも左右されるので、作って見なければフラップの本当の厚さが分からないという問題を抱えているのです。フラップは出来るだけ薄いほうが良い矯正効果が得られますが、マイクロケラドームの精度には限界があり、常に一定の厚さのフラップを作ることは出来ないのです。同じエキシマレーザーを用いる手術でありながら、レーシックがレーゼックやエピレーシックと大きく異なるのはフラップの性質です。レーゼックやエピレーシックの場合、角膜上皮層の再生が不安定であることや、角膜混濁や近視への戻りが起こるので、強度の近視の矯正に限界があります。しかし、レーシックは角膜実質層にフラップを作るので、レーゼックやエピレーシックのような問題は起こらないので近視への戻りもありません。しかし、フラップ作成に伴う合併症はレーゼックやエピレーシックよりも重大で、医師のレベルによってフラップの良否が左右されますので、レーザー屈折矯正手術の経験が少ない医師の場合はレーゼックよりもエピレーシックを行うほうが良いと思われます。通常レーシックは角膜混濁を起こしませんが、まれに炎症により角膜混濁が起こり、角膜フラップ面に混濁が生じたものをサハラ砂漠症候群と言われています。サハラ砂漠症候群の角膜混濁はPRKとは異質なもので、PRKの混濁は表面に起こりますが、サハラ砂漠症候群の混濁はフラップ下面に起こります。原因は金属アレルギーや、点眼剤の影響などいろいろ考えられていますが、原因はよくわかっていません。イントラレーシックでは事前の検査により、どの程度まで回復するのかある程度予想ができるので、思っていたより回復しないといケースはあまりないようです。まれに期待より視力が矯正できない場合もあり、その時は再手術が行われます。結論としては、イントラレーシックも手術である以上リスクがあるのは当然ですが、他の手術と比べると失敗などの事例は少ないと言えるでしょう。あるデータによるとイントラレーシックの再手術率は1%未満で、標準のレーシックの再手術率は3〜13%ということですので、イントラレーシックは優れた手術方法だということができます。